甘口辛口「味覚を育てる」
未就園児とお母さんが対象の食育フォーラムに参加しました。
栄養士さんの指導の後、昼ごはんに顔のおにぎりを作りました。ニンジンの口、グリーンピースの目、卵のそぼろを髪に見立てました。「のっぺい汁」も用意されて子供たちは大喜び。
お母さんたちには、インスタントの粉末出汁と鰹節でとった出汁の味を比べてもらいました。塩分のあるインスタントをおいしいと感じる人、鰹節の風味の違いに納得する人、よくわからない人もいました。
生まれたばかりの赤ちゃんは、お母さんの母乳の味を見分けることができます。
味覚には「甘み」「旨み」「塩味」「苦味」「酸味」があり、これを「基本味」と呼んでいます。
赤ちゃんに、甘み、旨み、適度な塩味の3つを与えると笑みを浮かべますが、苦味や酸味には顔をしかめます。
お母さんの味の好みが、子供の「おいしさ」に影響します。
どんな味を「おいしい」と感じるようになるかは、3歳頃までに決まるといわれています。
この時期には、できるだけ本物の味を食べさせてあげてほしいものです。
新潟日報「甘口辛口」連載(2011年)